「強み」を思考する
なぜ強みは大切か
人生において強みは大切です。言うまでもないですね。
ですが、なぜ大事かと言われて即答できる人はいるでしょうか。
あなたが苦手なことと得意なこと、どちらで勝負した方が人生は幸せでしょうか。
得意なことで勝負した方がいいのはなんとなくイメージできると思います。
強みを見つけるとどんなことが起きるでしょうか。

魚と水泳で勝負するイメージをしてみてください。勝てなさそうですよね。
水中で呼吸できる生物と戦うのは無理があるかもしれません。難しいですね。
極端ですが、「強み」ってすごいんです。
ポジティブ心理学でマーティン・セリグマンは、
「強みとは、人の持続的な良さ・価値を生む特性のことだ」と述べています。
強みが人生を左右すると言っても過言ではないですね。
あなたの強みは?
あなたの強みを聞かれてドキッとした人も多いと思います。
強みを聞かれてすぐに回答できる人はいないんじゃないでしょうか。
なぜ強みは答えにくいのでしょうか。
根拠をもとに私なりの答えを2つ皆さんに共有したいと思います。
1. 強みは無意識的なものだから
「私には強みがない」「他人にはたくさん強みがあるのに私だけ…」
そう考える人は多いと思います。
しかし、心理学的には熟練者になればなるほど、その行動に割く脳のリソースを削減していくのです。
いわば「無意識下」です。

あなたが自転車に乗る時をイメージしてください。自転車に乗る時、あなたはどちらに進むかだけ考えて漕ぎ出すことができると思います。
自転車に初めて乗った時はきっと真っ直ぐ進むことすら難しかったでしょう。
左右のハンドルを均衡にして傾かないようにするのがやっとだった筈です。
そこからペダルを漕ぐことを無意識にできるようになり、
バランスをとることを無意識にできるようになり、
ハンドルを行きたい方向に傾けることを無意識にできるようになっていき
最終的には無意識に「統合」されて
あなたはそれを当たり前と感じてしまうのです。
しかし、その高度な処理の過程であなたはそれまでに行なってきた「できること」を
「当たり前=無意識で出来ること」にした結果、それに対してもう意識を向けることが難しくなってしまっています。
自転車には乗れるあなたには「バランス感覚」という強みがあります。
世の中には私のように、自転車に乗れない人間もいますからね。
無意識に行なっている高度な脳機能のせいで、それまでの過程に確かに存在する強みに
意識を向けにくくなっているのは、多くの人にとって一番の理由です。
2. 強みは自分と比較するものだから
「あなたの強み」を聞かれているのに、「私よりすごい人はたくさんいる」は
本質的には回答として変ですよね。
私はあなたにアスリート級の強みを尋ねているわけではありません。
あなたが強みに対して「誰よりも優れているものを探してしまう」のは
強みが見つかりにくい理由の一つだと考えています。
しかし、貴方が間違っている訳ではありません。実は理論として提唱されたものなので、その思考タイプがメジャーだということです。
。
レオン・フェスティンガーの
「社会的比較理論」を知っていますか
人は、自己評価を他者との比較によって形成していくという理論です。
つまり、他者と比較して自信を築き上げていくという考え方です。

自身と比較するときに人間が着目していたのは自身の「弱み」です。なぜでしょうか。
狩猟採取時代の主な死因の中に、「敵からの攻撃や事故による外傷・出血死」がランクインしています。この敵とは害獣だけではありません。同じ人間による処刑がかなり多かったそうです。

人から嫌われてしまうと殺されてしまう。
だから、他者の関心は死活問題だったんですね。
人に嫌われないようにするために意識するのは
もちろん「弱み」です。
古来からの生存戦略として、弱みを重視しながら生きることは普通だったという訳です。
しかし、現代社会では弱みを意識しながら生きていくことの重要性は減少しています。
現代社会で生きていくために足掛かりになることも多いでしょう。
他者と比べて見える「弱み」にスポットライトを当てるのは思考法に留めて、
強みを考える時は、自分の中で何が優れているかを考えましょう。
強みを発見する
強みを見つけるのが難しい理由がなんとなく理解できたという人も多いと思います。
では、それを避けるために逆算して自身の強みを見つけていくのが最もいい方法です。
しかし面白いことに、他者の目を意識して生まれた思考の癖は
他者の目によってしか見つけられなかったりもします。
なんとも皮肉であると感じるとともに、人間が社会的動物であることを痛感しますね..。
では、どのようにして見つけていけばよいでしょうか。
おすすめのフレームワークとしてジョハリの窓というものがあります。
これは私が大学生時代に、お世話になっていた心理学の教授に教わったものです。
彼はこのフレームワークを彼自身の講義に実際に取り入れており、私自身もそこから
自分の強みを考え出すきっかけになったのを覚えています。
やり方として、人を表す特徴を4つに分けることです。
1. 開放の窓(自分も他人も知っている)
2. 盲点の窓(自分は気付いていないが、他人は知っている)
3. 秘密の窓(自分は知っているが、他人には見せていない)
4. 未知の窓(自分も他人も知らない)
これを自分も挑戦してみて、他人にも僕について考えてもらいながら行ってもらうという感じですね。
意外とこれが面白くて、自分が秘密だと思っている側面を周りがみんな知っていたり、
他者が自分のことを想像とは真逆の方向で評価していたりすることもあったりします。
私自身もこのフレームワークを通して、自身の思考力という「強み」を自覚しました。
フレームワークはその分野に特化した人が作成したものなので、洗練されているものが多いです。
ぜひに先人の知恵を使って、皆さんも一緒に思考していきましょう。
終わりに
ここまで「強み」について考えてきましたが、いかがでしたでしょうか。
強みは特別なものではなく、むしろ「当たり前の中に埋もれているもの」です。
あなたの中でハードルを上げすぎさえしなければ、必ず見つかります。
その当たり前に目を配れるようになると、人生の中で考えれる材料がどんどん増えて
考えることがより深い領域に到達するはずです。
そうしたら、考えること自体がどんどん楽しいものになるでしょう。
思考が楽しくなれば人生も楽しくなると思います。
ここまで読んでくださってありがとうございました!


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